総務係長奮闘記Vol 1

法人審理担当に2年従事した後、総務係長に配置換えとなった。調査部を希望していたが担当副署長が独断で私を総務係長に推薦したのである。係長として着任する直前に、調査部でお前を欲しいと言ってたが係長の方が偉くなるのが早いからと副署長が押し込んだと、然るべき人から聞かされた時は泣きそうになった。

仕事の引き継ぎは休日に行った記憶がある。平日はとてもそんな時間はありませんでした。元署でも事案審理、異議申し立て対応。そんな仕事を抱えていたため

身動きがとれなかったのです。

そして、着任日。引き継ぎ時に聞かされていなかった事実がいくつか明らかになりました。

四日後には会計検査院の監査があり検査院に提出する調書が作られていない。

人事関係の書類で文書発令簿というものが作られていない。

翌週期限の報告文書が10件。

部下は3人いました。仕事の協力要請をしましたが、彼等の方が総務課のベテラン、仕事も知ってる。誰も言うことは聞きません。それは係長の仕事ですから私達のやるべきことではありません。

ハッキリと断られました。

その日から三日間徹夜で会計検査院の調書をまず完成させました。朝方の4時半頃でしょうか。よく見ると頁が抜けていました。300頁はある調書に頁が抜けていれば、説明する署長も説明を受ける検査院も調書をめくることすらできません。考えた末にナンバリングを打つことにし、12冊の調書が完成し、決裁も無事に終わりホッとしたら、三日間も徹夜続きで風呂、着替えとは縁がない生活をしていたので、半日だけ休暇をとり家に帰りサッパリしたところで、また署に戻りました。半日、署を空けただけで机の上は仕事の山。真後ろに座っている、総務課長からは、係長は発令簿作ったのかとのお言葉。30分以内に作れ。とにかく、仕事は分単位。課長からは係長、これ20分以内。これ15分。

休憩なんかとれない。休日も出勤。

報告文書も作らなきゃ。

もうパニック。

管内概況書はできてるのか?

署長から催促。

まだです、全力でやってます。

バカヤロウ、全力でやるのは当たり前だ。全力以上でやれ。

あとな、今日はどうも喉が渇くんだ、係長。はい、飲みに行きましょう。

全力以上で仕事やれって言って、飲みに行く時間なんてないよ。

でも、行くしかない。

署長を飲みに連れて行き、いい気分のところでタクシーで帰す。私もタクシーで署に戻る。

仕事、仕事、仕事。

明日の報告3件が間に合わない。

もういい、できないものは無理。

明日、局にできませんでしたと言う。

そう決めて、朝の5時頃署長室のソファーで眠った。新米係長31歳。

法人審理担当の悲しさ

私は調査担当から外れて30歳の頃だったと思うが、法人税審理担当に配置換えになった。審理担当とは、調査担当者が課税してきた結果を税法は基より、民法、商法(現在は会社法)、法人税、消費税の基本通達、ときには判例を基にし、その課税の整合性を検討する。また、当時は国税庁所管の公益法人があり、この法人の指導監督。そして、署幹部の接待が主な仕事だったろうか。最も辛いのは署幹部の接待であった。法律関係の話しは後日するとして署幹部の接待のエピソードのひとつを紹介してみたい。

何故、幹部職員を接待するか?

決裁をスムーズに終わらせるためである。今は、官房系上がりの人間しか偉くなれない。叩き上げの幹部職員はまずいないだろう。私がこの仕事をしていた頃は叩き上げの曲者ばかりが幹部職員として着任していた時代、ほんとに苦労させられた。本来ならば課長クラスが今晩あたりどうですか?なんて声をかけにいくのだが、行くと必ず嫌味のひとつふたつ言われるので私にその役目が回ってくる。ある方が署長として着任されたので一席設けなければいけない、お前、セッティングしろ。これは職務命令であり、断ることはできない。しかも、新署長は全管でも有名な酒癖の悪い人。家にお帰しするまで私が全て手配することとなる。お店はどこにしよう?その辺の居酒屋という訳にはいかない。以前、局員を連れて行ったあの店なら料理もいい、お酒の種類も豊富。署長室にいき、自己紹介をし今後、法人課税部門がなにかとご迷惑をおかけすることもあると思います。だからと言うわけではありませんが、今夜辺りご予定がなければ私どもの部門職員と懇親会でもと思いまして。

予定はないのは総務課で確認済み。すると、今日の今日で飲みにいかないかと言う馬鹿がどこにいる。俺がどれだけ忙しいか知らないのか、この馬鹿者が。

まあ、この程度はよくあること。深々と頭を下げて謝罪する。相手は予定もないわけで、結局は飲みに行くことを了承する。要は俺を軽く見るなとカマスわけである。では5時15分にお迎えにあがります。よろしいでしょうか?分かった、待ってる。これで第一段階終了。

タクシーで予約してる店まで10分。

座席に座る位置も間違いがないか確認し、大丈夫。車内ではとにかくヨイショする。タクシー代はもちろん私の自腹。

店に到着。署長は河豚料理が好きな事でも有名だったので、署長、河豚料理です。おお、河豚かあ、俺は河豚の唐揚げがいちばん美味いと思う。なんてごきげんになってきた。店に入り、コース料理を頼んでいたが、河豚の唐揚げ発言を聴いて店のオーナーに唐揚げを早めに、量は多めに出しくれるようお願いした。

そして乾杯。我が職場では幹部職員がいる席での乾杯は瓶ビールと決まっている。店のスタッフがビールを運んできた。署長の顔つきが変わった。何かやらかしたか?署長は言った。俺はドライしか飲まないのを知っててこのザマか?

ラガーがテーブルには並んでた。

ヤバイ、ここまでしらべてなかった。

署長は、なめんなガキ、お前らとは飲みたくもねえ、帰る。署長が席を立とうとした時、俺はとっさに土下座して、全てのミスは私の責任、直ぐにドライをご用意します。少しお時間ください。そう言った手前、やらなきゃいけない。副署長や総括統括も、お前は署長の好みも聴いてないのか、バカヤロウ。まあ、言いたい放題だ。まず、店のオーナーにドライは無いか確認。ないことは分かった。次に私どもの取引先の偉い方がドライしか飲まないと言っています。持ち込ませてもらってもいいですか?もちろん割増料金を支払う準備はできてます。店のオーナーは了承してくれ、私は隣の居酒屋に飛び込んでドライはあるかと聴いたらあるという。事情を話しドライワンケースを購入し河豚屋までもどった。お待たせしましたドライです。署長は、お前は馬鹿だが、よく用意したな。ありがたいお言葉。その後は、しこたま飲んでしこたま食って、文句垂れて、酒癖悪いという意味がよくわかりました。

結局は署長はベロベロになり、タクシーに乗せて、最寄り駅を伝え、俺の財布から三万を運転手さんに渡して、帰宅させた。いちばん偉い署長がいなくなれば次は二番目に偉い副署長が手足を伸ばしたくなる。おい、もう一軒行って飲み直しだ。店はどこでもいいから、早く見つけてこい。理不尽なピラミッド型のヒエラルキーで構成されてる組織では、当たり前のことだった。上手い具合に個室のある店が見つかり、副署長と総括統括を案内し飲み始めた。実は副署長も酒癖はかなり悪いので有名だった。先ほどのドライの話しが出る。総括統括はよく機転をきかせてくれて、まあ色々言ったけど感謝してると言ってくれた。しかし副署長は、これから幹部職員になる者がなんたる失態。ボロカス言われる。もう、酒なんて飲んでる暇はない。土下座しっぱなし。総括統括も黙り込んでしまった。そんな時、副署長のコップが空きそうだったのでテーブルに置いたままのコップに不覚にもビールを注いでしまった。副署長は、俺は乞食じゃねえぞ、酒つぐ時は相手が杯を手にしてからつぐもんだ、バカヤロウ。

もう、副署長は止まらない。さすがに総括統括がもう帰りましょうと助け舟を出してくれた。会計をすましタクシーを呼び副署長を乗せて運転手さんに行き先と金を渡す。もちろん自腹。長い夜が終わった。総括統括と私は電車で帰路に着いた。翌朝、署長に昨日はありがとうございました。と挨拶にいった。不機嫌な表情が何かを物語。署長室を出ると、総務課長に呼ばれた。あのな、署長に酒はあまり飲ませるな。飲ませたらちゃんとタクシーで送れ。お前でいいから必ず家まで確実に送り届けろ。タクシーに乗せて金も運転手さんに渡しましたが、何かあったんですか?途中でタクシー降りて一人で飲みに行って、すっかり出来上がって朝方、奥さんが迎えに行ったらしい。奥さんも怒ってるし、署長も不機嫌だし、今日一日は地獄だぞ。覚悟しとけや。その日は副署長が何度も署長室に呼ばれ、事案の件でボロカスやられて、そのたびに私が署長と副署長の二人から理不尽なお叱りを受けることとなった。

今から20年前くらいには、こんな幹部がゴロゴロいて、どこの部署に異動しても人格から何から何まで否定される毎日が続いていたのです。

今はハラスメントが社会で認識され、羨ましい世の中になったなと思うのが正直なところです。

 

最も印象深い税務調査〜最終章

考えてみれば、このゴロツキ共が俺に有意義な情報をもってるわけがない。

ただ、俺を脅しにきて、俺がどこまで金を抑えているか確認するために誰かに頼まれただけだ。

私は思い直し、原則どおりこの場所からヤツラを排除することにした。出て行かないのなら俺が出ていくだけ。そう決めて、こっちは法律を並べ立て正論で攻めた。

国家公務員法法人税法に定められた守秘義務規定に基づき、この場から出ていけ。社長が立ち合いを認めてる、何が問題ある。社長に問題無くてもこっちは大問題だ。首が飛ぶ。お前の首など関係ない。公務執行妨害、威力業務妨害強要罪。国として貴方方と争うことは簡単です。出ていきなさい。ガタガタぬかすからほんとに警察に連絡してやった。すると、今日は帰ると部屋をでた。警察は直ぐに飛んできた。結局ヤツらは任意でもってかれた。その後は知らない。警察を呼ぶと後始末がめんどくさい。書類を腐るほど作ることになる。まあ、それはあとだ。さて、残った社長を落とす番だ。ただ、この時に思っていたのは、この人はダミー。真に金を動かしている人間がいる。すると、最終的にこの買い場の社長に全て被らせて終わり。そんな結末だとは予想はついていたし、実際にそうなった。事実と真実は違うということは金の世界ではよくあることだ。

社長さん、あんたの金主は誰?この多額の貸金と受け取り利息。よく見れば金も多額に借りて支払利息の額もすごいことになってる。黙ったまま、口を開かない。私が質問をぶつけ続けたら、ここに電話して直接、聴けと名刺を二枚よこした。また随分と著名な組織のNo.2。

日本名と外国名。あらあら、ヤバいヤバい。社長さんの名前出して電話しても問題ありませんか。社長はどうなるか分からないが、あんたも生意気な口はもうきけなくなるかもな。社長が勝負に出てきた。正直なところ私はちびりそうだった。今回、ここまでこじれたのは海外に送金してた口座にあるのは分かってる。

二人で顔を見合わさせながらタバコを吸ってた。私は次の一手が思い浮かばない。社長も私がほんとに電話したらヤバいことになるだろう。口が硬いのを見込まれて、この仕事をしてるんだろうから。もういいわ、電話しよう。携帯で電話しようとした瞬間。社長は待ってくれ、全部俺の金だ、俺が全部やりました。修正申告する。名刺はインチキだと破り捨てた。かぶると腹を括ったんだろ。間一髪で私もちびらなくてすんだ。

真実はどこかにあるだろうが、事実はこれなんだ。

結果的に表面上の所得隠しは簿外店舗の収益を含め数十億、支払い利息、海外送金の相手、これらが何かはお話できないという。全て損金性は否認される。しかも何らかな対価性があるのは明らか、使途秘匿金に該当する。

莫大な税額となった。

社長は修正申告書を7年分提出した。

納税資金はないはず、直ぐに局の特整行きだろう。

言葉にはしなかったが私と社長はそれぞれの立場で取引をしてたのかもしれない。

これだけの数字がでた事案である。査察に持っていかれたら全ての努力が水の泡だ。裏で査察に持って行かれないように工作はしたが、この手の輩が絡んでいる事案は検察が嫌がる。無事、書類も出来上がり、処理は終わった。

半年後、この事案は優良事案として私の顔写真付きで国税庁の発行する職員向け広報誌にて紹介された。

何も優良じゃない。トカゲの尻尾切りみたいな仕事だったんだろう。

この事案をまとめたおかげで、私の名前は売れ、あちこちの花形部署から引き合いが来た。毎日、重い鞄を持ち歩いた影響か椎間板ヘルニアで腰が立たなくなり、しばらく仕事も休んだ。

よく頑張ったなと、あちこちから声がかかったが肝心なことは闇の中に社長が持っていってしまった。協力依頼のあった地方の国税局の資料調査課もこちらから提供した情報でカッコはついたようだ。

私は何かスッキリしねえなあってのが本音だった。

この年の人事異動で、私は出世していくためのポストをひとつ手に入れた。

今、思えばくだらないことだか、とにかく他人に負けたくなかった。

さて、次のステップだ。

俺は絶対に偉くなるんだ。

嫌われてもいい、偉くなる。

それだけが頭にあった。

あの社長、元気かな?

たまに思い出す時がある。

 

(追加)

最も詳しく書いて、世の中にはこんなこともあるんだと表に出したかった部分は

やっぱり書くわけにはいかないので、最も簡潔にスッと流して書きました。

また、何度も書いていますが、こうした案件ばかりで皆んな税金を誤魔化しているとは誤解しないでください。

大部分の納税者は真面目に申告をしています。正しい申告をしていなければ信用を失うことになるからです。

課税もれ云々の報道もあります。

そのほとんどが会計処理の誤り、意図的に脱税しているわけではありません。

この点については本当にご理解ください。

最も印象深い税務調査〜第四章

社長が署に来る約束をしてたが突然、自宅に来て欲しいと連絡が入った。特に何も考えずに私は約束の変更を了承した。当日の朝、約束の時間にインターホンを押す。オートロックが開く。部屋に入った。通された部屋には明らかに、あちらの社会で生きている人が3名ソファに腰掛けていた。やられたぜ、ハメられた。まあ、見る限り三下のゴロツキだ、久しぶりのパターンか。めんどくさいだけだ。

まあ、しょうがないハメられた俺のミス。その中の一人は手にガラス製の灰皿を持ち何か意味ありげだ。

いきなり、年長者と思われるヤツが言った。思いっきり威圧して。お前が集めた銀行の資料が見たい。それは無理です。私には守秘義務が課せられています。それと国家公務員の私が収集した資料はメモ書き一枚でも公文書ですから。公務員だろうがなんだろうがガキは言うこときけ。そう言われた記憶があります。あっ、こいつ指ねえな。そんなことを思いました。

本来、こうした状況になった場合は公文書の確保と身の安全を重視し速やかにその場を立ち去り、警察と署に連絡することになっている。以前に別件の事案で、たぶん、私が核心をついたのだろう。事務所内で社長に投げ飛ばされた事があった。普通なら現場を引き上げるのだが、私はこれを利用した。傷害罪だ、目撃者もいる。警察呼ぶか。そう言ったら税理士が頭を下げる。傷害で逮捕されたら仕事どころじゃない。許して欲しい。社長は警察いく覚悟あるよね。社長も頭下げた。取引をした。全部、隠してる物出せ。

少々、痛い思いはしたが会社の規模の割には数千万の所得隠しが表に出た。

手を出したヤツは負ける。今回のヤツらもバカではない。手を出せば何年か打たれることもある。しかも相手は堅気で国家公務員だ、わざわざ自分でオトコ下げるようなもんだ。この時、私はこいつらから逆に情報を抜いてやろうと思った。さて、どうするか思案のしどころ。

ヤツらが欲しがってるものは分かってた。ヤツらの仕事の根幹に関わる金の流れ。ヤツらも下手打つとヤバい立場にあったのもわかる。この時も取引材料を探した。俺の腹は痛まずヤツらの顔を立ててやることのできる取引。こっちは税金さえ申告してくれればいい。その金が綺麗な金でも汚れてても関係ないから。

税務職員っていうのは、何が何でも課税漏れの金がないかにこだわらないと、組織の中でも干される。ここから這い上がっていいポストをもらって偉くなる。

官房系から入った連中はこんな思いをしなくても偉くなれるが、一度、すねに傷が付くともろいやつが多い気がする。

私は田舎から三流のクソ大学を出て国税の組織に入ったから、泥臭く、悪知恵を働かせないと偉くなれない。私は偉くなることだけを考えていた。田舎者の野心と一旗あげて田舎の親に自慢させてやりたい。そんなことを考えてた。

(つづく)

しばらくTwitterは休憩

音楽、映画、ニュース。知らない情報が簡単に手に入るTwitterは魅力的ではある。文字だけとはいえ、知らない方々ではあるが楽しい話題も目にすることができる。子育てエピソード、かわいいペットの画像。タイムラインに流れる話題はいつも同類の安定したもの。苦にもなく読むことができる。そのタイムラインに異質なものが流れることになる。ある日、数年前に私と同じような病の方にブロックされたことがあった。その時は病気が話題の中心となっていたアカウントの集まりの中に私も入り込んでいたと記憶する。そんなことがあったことすら忘れていた極めて最近、私をブロックして数年経つそのアカウントがフォローしてきた。その方は相変わらず闘病垢とよばれる中でTwitterを楽しんでいたようだ。フォローすることは躊躇しました。絶対、このアカウントは異質なものとなり、場合によっては私の病気に大きな刺激となる可能性があったから。突然の電話。相手は私の連絡先を覚えていたんだ。私も相手に連絡先を教えていたんだ。全て忘れていた事実であった。結局、フォローして欲しい、また付き合いを再開して欲しいと言われ、Twitterで繋がりが再開した。

そのアカウントが発信する内容は今の私にはそんなに興味のあるものではなく、やはり病に刺激的な内容でもあった。ミュートとミュートの解除を繰り返して、相手の病に刺激を与えないよう気を使いながら、リプライをしたりファボしたりと、いつのまにか消耗しそうな自分がいた。

それと、キツかったのが電話だ。いきなり電話がなり、暇だという。何度か話したが、こちらだけは嘘をついて勘弁してもらった。着信拒否にしていました。

嫌ならブロックでもすればいいと他人は言うでしょう。しかし、相手は病持ち。それが刺激になって何か事を起こすかもしれない、症状が悪くなるかもしれない。そう思い、深入りしないようにしていました。すると、相手が私のアカウントを何の前触れもなくブロックしました。私の脳の機能も不完全であることから、怒りのスイッチがはいったんです。今まで気を使いながら付き合っていた俺の努力は何だったのかと。汚い言葉で罵るTweetをいくつも投稿しました。ひとつ火がつけば他の不満も爆発して止まらなくなる。朝起きて自分のTweetをチェックする。名誉毀損や侮辱罪で訴えられてもおかしくない内容のものが散見される。それを全て削除する。もう、症状はジェットコースター寸前。昨夜も錠剤とアルコールの相乗効果だろう、酷い内容のTweetを投稿してた。私のミスは闘病垢に潜んでいたアカウントを拒絶できなかったこと。これが全てのスタートとなり、バランスを崩してしまった。

しばらくTwitterは病に刺激的なので休憩します。症状が安定したら、アカウントにログインしようと思います。

ところで、あのカウントは何故、私に近づいて、何故、ブロックしていったのか?たぶんですが、不安な事があり、私なら大丈夫だと思い近づいた。ところが以前の私と雰囲気が違う、自分の話しを聞いてくれていない、無視されてる。そんなことを思ったのでしょう。そして病持ちが陥る怖いことのひとつに、自分は苦しんでいる。苦しんでいるのは自分だけ。結局は私も病を持っているということを相手は忘れてしまうのです。よくあることです。私も当然にそのようなことをしてきた輩のひとりです。

 

 

最も印象深い税務調査〜第三章

今ある金と反面で押さえた損益。それを複式簿記で税務上の仕訳を切る。

パズルの六割は完成か。でも、まだまだ形にはなったとは言えない。私達に求められているのは100%以上の結果だ。さて、金銭消費貸借契約書の解明に入らなければならない。一枚一枚、契約内容を読んでみる。借主の住所は全国各地、外国の方もいるようだ。先ずは近隣からひとつひとつ潰していこう。その前に彼らは何者なのか?課税事績を確認してみる。場合によっては市区町村に照会し、回答を求めた。既に死んでる人間もいる。もう一度、利息の受取口座と思われる預金を眺める。金消の枚数と振込人の数が合わない。まいったなあ、やらかした。更に目を凝らして金の動きを見てみた。やらかした、海外送金口座に流れてるよ。やばいなあ、詰めが甘かった。

ここだけB/K行って見てくるか。

でも、そんな暇ねえしなあ。機動に頼んだら、行ってくれると言う。酒飲ましといてよかったわ。俺はとにかく、この金消に名前のある人達のところに行ってみよう。遠隔地は行けないから首都圏だけとりあえず回ろう。あとは社長と話して詰めるしかねえなあ。

早速、動き始めた。

組織の上の方からは3月までに終わらせろと、うるさく言われ始めた。

俺に勝手に押し付けた仕事なのにさ。

3月は会計年度だからというのもあるのだろう。昔から、12月と3月は節目だった。

一人一人と言ってもあっちの世界の人が出てくる可能性が大なわけで、気が重くなる。一人目に会いにいく、住所は間違いないが更地だ。二人目、古いアパートだった。本人は亡くなったらしい。奥さんと話してたが、日本語が話せないのか話さないのか分からないが、私が何を聴いても外国語で返事をするから意味が分からない。もうダメ、話しにならない。次は、素晴らしい看板が出てるじゃん。

政治団体かあ。

もう、あちらの世界は慣れてる身、こんにちは。

いかつい男達が数人、威嚇してるくる。

税務署です。〇○さんいます?

若い衆はこれでもかと、脅し文句を吐き出す。もう、ゴロツキはいいんだ、お前ら税金はちゃんと払ってるか?誰かに年間110万以上もらってたら贈与税なあ、分かる?要はこの方がいますかと聴いてる。すると、別室からそれらしい男が出てきた。私の身分証明書を見せて名刺の交換をする。ちなみに当時は自分の名刺は自腹で作っていた。

彼の手からは、あちらの社会用とこちらの社会用の2枚の名刺が手渡された。名の知れた組織、その方の名前を見て半島系の方だと直ぐに分かった。もう、こんな場所に長居しててもいいことないよな。袖口から墨をチラチラ見せる。単刀直入に切り込む。ここから、いくら借りてます。毎月、相当な利息が払われてるみたいですよね。俺の借金の額は国には関係ない。利息は払ってるが利息をもらった方が税金払ってるかなんて、こっちに関係ありますか。ごもっともな回答だが、その金額を確認したいんですよ。毎月、キャッシュ払い?振込?どっちでもいいだろう、これだけ借りて、これだけ利息を払ってるんですよ。私が押さえた内容と同じ金消と利息の計算書を出してきた。

金額は一致している。

それにしても調査先の社長が金貸までやって手広く金儲けできるほどの人物には見えなかったので、目の前の方に、どういうご関係で社長さんとお知り合いに?

昔から世話になっててね、それだけですよ。肝心なことは言わず、つじつまは合わせる。よく考えればおかしなはなしだ。俺が今、調査してる法人を一枚噛ませることで、一種のマネロン?何か起きれば、被らせるこもできる。裏で絵図描いて、実際に金動かしてるヤツがいる。

他にも反面にいったが、出てくるのは、話して分かる相手はまずいなかった。

あちらの世界の方みたい人達が表面上出てくるだけ。真実を知ってる者は誰一人出てきやしない。もうやめ、こんなことしても時間の無駄。社長に聴こう。

真実は喋らないだろうが、覚悟は決めてるはず。あれだけ、あっちの世界の人達に俺が会いにいった話しはもう耳に入ってるはずだ。

連携依頼をしてきた地方の資料調査課に連絡し今まで経緯を説明。情報は全てくれてやった。しかし、国税局というところは、税務署には情報を一切くれない。

分からない取引は署に解明させる。

汚ねえ連中だ。

機動からも海外送金口座の資料をもらい、こちらの絵図をもう一度描く。

銀行も全て、把握したろう。

相手が最も知られたくない金の流れも押さえたと思う。この金の流れは正直なところ、私自身も知りたいとも思わなかった。もし、こっちの想定どおりの金なら、誰か消えてもおかしくない金だ。

もう、嘘でもいいから社長さん、うたってくれ。

社長さん、署に来てくれませんか。

聴きたいことが山ほどあります。

社長も言いたいことあるでしょ?

ある程度、目鼻つけましょうよ。

わかりました、来週なら行けます。

来週でいいですよ、待ってます。

間違いなく、モヤモヤした内容で終わる事案だろう。ただ、表ヅラは凄え事案になる。

査察に持っていかれると今までの努力が水の泡になるので、そこは上手くやらなきゃなあ。でも、あちらの世界が絡んでる事案は検察がやりたがらないから、大丈夫だろうと、査察出身の上の方から根回しだけは、してもらっていた。

さあ、社長さんは何ていうかな、来週のお楽しみかあ、腰が痛えし左足が慢性的に痺れてる。嫌だ嫌だ。

(つづく)

国家公務員と守秘義務

私は国税職員として33年間、法人税の調査や租税法の学者にでもなったかと思うような仕事に従事してきた。この33年間に体験した印象深いエピソードを文字に残そうと、このブログを書き始めたわけだが、守秘義務の壁が厚くて表現や使用する文字が非常に難しい。

税務調査のエピソードなどもっと生々しく表現してみたいのだが、それをすると相手が特定される可能性がある。そうなれば完全に守秘義務違反になってしまう。公務員は職務上知り得たことを口外できない。しかも公務員を退職してもついてまわるのです。このブログを読んだ方はその奥が知りたい。そう思われる方も多いでしょう。でもそこは墓まで持っていかなくてはいけないこと、家族にも言えないことなのです。これからも、出来るだけ、守秘義務に抵触しないよう、そしてリアルに思い出を綴ってみたいと考えています。

最後に、この時期は所得税の確定申告の時期です。節税などと宣伝してる輩もいます。節税なんてものはこの世に存在しません。法律を駆使して計算した税額は節税ではなく当然の結果です。

法律や会計の解釈を無理にねじ曲げ、過去の判例を無視し、所得を圧縮することは利益調整であり非合法の世界に行ってしまいます。世の中に節税なんて存在しない。一生懸命に儲けて、税金もたくさん納付すれば大きな顔でいい生活がでるんです。節税なんて言葉に騙されないで欲しい。